2010.04.27
『メモするな』
僕は大学生向けの講演することが多く、
偏差値の高い大学とそうでない大学ではいくつか違いがあります。
その一つがメモの取り方です。偏差値の高い大学で講演の時、
僕が「起業には大事なことが三つあります」というと、
この「大事なこと三つ」にみんなが反応します。
全員がさっとペンを取ってノートする姿勢になります。
先生が大事なこと三つと言えばイコールテストにでるということです。
彼らはそれをよく知っています。僕の話はテストには出ませんが、
彼らはパブロフの犬のように条件反射し、
ペンを握り締め僕の言葉を待ちます。
僕はちょっと間を置いて言います。
「そやから、あかんねん。みんな鉛筆置いて、
メモするな、メモしなくていい。メモしたらあかん。
僕が言うことを覚えなくてもいい。
もし、今の君に必要なことなら、メモをとらなくても、
僕の言葉はストンと腹の中に落ちてくる。忘れようとしても忘れられない。
もし、僕の言葉が今の君に必要なければ耳から入っても消えていく。
それでいいんや、だから、メモはいいからしっかり聞け」
人生はテストじゃない。